解雇問題3
事件の概要
塗装職人に対し,「今の現場が終われば,もう来なくていい」と告げたことが,解雇通知に該当し,当該解雇は,客観的に合理的な理由を欠き無効であるとして,当該通知後の賃金を請求されてしまいました。
この事案では,塗装職人の方は,上記通知の直前まで,会社の従業員であったと主張し,他方,会社の方では,日雇いの職人であったと主張するなど,雇用形態についての争いがありました。
結果
当事務所が,会社側の代理人となり,相手方と交渉しました。
その中で,①塗装職人は,当該現場の労務終了以前から,次の職場が決まり,同現場終了後,すぐに別の職場で,勤務を開始しており,当該会社で労務を継続する意思がなかった,②以前は,従業員であったものの,勤務条件の変更に伴い,途中からは日雇職人となっていた,③塗装職人の業界では,現場単位での労務が基本となっていることなどを主張した上で,別件トラブルも含めた和解案を提示したところ,相手方も納得し,最終的には,会社には,一切支払義務のないことを相互に確認し,和解して終了しました。