女性の皆様へ③―夢を実現するためにどう潜在能力を引き出せばいいのか？―

あなたの潜在能力を引き出すには，潜在意識に肯定的，積極的なメッセージを送り込むことが重要であることをお伝えしましたが，その能力を引き出して，具体的な夢や願望を実現するためにはどうすればいいのでしょうか？

夢や願望を実現するためには

それには，自分のこうなりたいというイメージを常に頭に思い浮かべて生活することが重要だと思います。

以前のコラムでも書きましたが，私が司法試験を受験する際に取ったのはこの方法です。問題をすらすら解き終わった時や合格した時の感情を思い浮かべ，それに浸りきって，生活していました。

このように，合格した時のイメージを繰り返し植え付けていたため，それが潜在意識に植え付けられ，勉強している時や試験の際に良い影響を及ぼし，合格を現実化する働きをしたのだと思います。

私が，そういったイメージ化の力を知る前は，試験前には酷く緊張し，試験でもパニックになり，途中で投げ出してしまったこともあるのですが，イメージ化をして試験に臨むようになると，試験前に緊張することもなくなり，試験中もなぜだか落ち着いてすらすら回答することが出来るようになり，その結果，合格することが出来たのです。

しかも，イメージ化のことを知る前と後とで，勉強量はほとんど変わっていません。むしろ，イメージ化のことを知る前の方が，必死で勉強していたように思います。ただ，いくら必死で勉強しても，いつも緊張し，努力が空回りしていたように思います。

プロのテニスプレーヤーになりたいのであれば，練習だけでなく，既にテニスプレーヤーになったかのように振る舞い，生活する。

子育てを成功させたいのであれば，あたかも理想の母親であるかのように振る舞い，生活する。

離婚してもＤＶモラハラの後遺症に悩まされている方は，既にその後遺症がなくなった時の感動的な感情に浸りきりながら生活する。

ａｃｔ　ａｓ　ｉｆを実行するには，潜在意識がそれを事実と受け取るくらいに，とことん，理想の自分になりきることが重要です。

子どもに期待をかけて、肯定することが大切

女性の皆様は共通して，子育てに成功したいと考えていると思いますので，ここで理想の母親になる上で，役に立つ話をしますね。既にご存じの方もおられるかも知れませんが，ピグマリオン効果です。

グマリオン効果とは，アメリカの教育心理学者ロバート・ローゼンタールによって提唱された教育心理学における心理的行動のひとつで，人は，他者から期待されると，期待に沿った成果を出す傾向にあるという現象のことを言います。

ローゼンタールが小学校の教師と児童を対象に行った実験では，ランダムに選んだ数名の児童について「今後成績が伸びる生徒」として教師に知らせると，その児童たちの成績が他の児童よりも優位に伸びたのです。このことから，教師が期待をもって学習者に接すると，学習者の成績や行動がその期待に沿うように影響されることが分かったのです。逆に，教師が期待しないことが学習者の成績を低下させるということも分かったのです。

このように，子供の能力を引き出すには，子供に期待をかけてあげることが非常に重要です。この期待が，子供の潜在意識に無意識に働き，子供の潜在能力が引き出されたのでしょう。

無責任な学校の先生が，その子に否定的なイメージを抱いたため，子供が萎縮し，本来の能力を発揮出来なくなってしまうということがあるので，その先生の言葉を間に受けないことが重要です。

学校の先生があなたのお子さんにどういった印象を持っているのか，期待をしているのかを知っておけば，その先生とどう関わっていいかが分かるでしょう。

仮に，学校の先生があなたのお子さんに何らか悪いイメージを持っているような場合には，その影響を受けないよう，あなたが子供に何倍もの期待をかけてあげましょう。あなたの方が何倍もの良いメッセージを子供の潜在意識に送ってあげるのです。

学校の先生から聞かされるお子さんの欠点なども気にしないことです。常に，子供には積極的，肯定的なメッセージを送り続け，ポジティブな自己イメージを形成する手助けをしてあげましょう。

家庭ではできる限り，前向きで，肯定的な会話をするよう心がけましょう。

そして，子供の夢を実現させてあげるためには，あたかもそれが実現したかのように振る舞うこと（ａｃｔ　ａｓ　ｉｆ～）が大切なことも教えてあげましょう。

まとめ

最後に聖書の言葉を紹介します。
世界中でも頭がいいと言われているユダヤ人は，共通して以下の子育ての方針を採用しているようです。是非，参考にして下さい。

聞け，イスラエルよ。
主は私たちの神。主は唯一である。
あなたは心を尽くし，いのちを尽くし，力を尽くして，あなたの神，主を愛しなさい。
私が今日あなたに命じるこれらのことばを心にとどめなさい。
これをあなたの子どもたちによく教え込みなさい。あなたが家で座っているときも道を歩くときも，寝るときも起きるときも，これを彼らに語りなさい。

申命記６章４～７節