韓国のクリスチャンの女優　チェ・ジウのお話

こんにちは。法律事務所リベロ所長の渡辺です。

『冬のソナタ』のチョン・ユジン役や『美しき日々』のキム・ヨンス役，『天国の階段』のハン・ジョンソ役で知られる，韓国の女優チェ・ジウ。

彼女は両親がクリスチャンであったため，生まれた時からクリスチャンです。

１人のクリスチャンとして，女優としてのチェ・ジウの生き方

2006年に福音専門のテレビ局「CGN TV」の日本支局開局記念礼拝に参加した彼女は，壇上に立つ前，「私には劇的なあかしがないですが，大丈夫でしょうか」とそばにいた牧師に相談したと言います。

すると，その牧師から，「あなたの場合は，“私もここにいらっしゃる皆様と同じように神様を愛しています”と言うだけで聞く人に勇気と感動を与えることができますから大丈夫です」と励まされ，目を閉じて神に祈り，「今ここで，私は女優チェ・ジウではありません。皆様と同じ信仰をもったクリスチャンです。そのことが私にはとっても幸せです。私がここまで来られたのは私の力ではありません。神様の力です」と語りました。

この一言で会衆との距離が一気に縮まったことを感じたチェ・ジウは，続けて次のように語っています。

私はこの1年半，聖書の勉強にハマっています。1人でやっているのではなく，オ・ヨンスさん，ユ・ホジョンさん，シン・エラさんといった芸能界の友達と一緒にやっています。あるとき，ふとした事から彼らと信仰の話になって，その場で意気投合してしまったのです。私はいつも神様からの恵みを求めていました。そして，信仰生活や悩みについて語り合える仲間を求めていました。私は今後，1人のクリスチャンとして，旧約聖書に出てくるエステルのように神様のことを多くの人に伝える働きができればいいなと思っています。そして，女優としては，出演する作品ひとつひとつを大事にして，見る人の心を温かく包みこんであげられるようになりたいと思っています。

チェ・ジウ

彼女はここまで来られたのは自分の力ではなく，神様の力と言っています。

彼女は，本当にこう信じているからこそ，謙虚なのでしょう。彼女くらいの美貌があれば，鼻高々になってもおかしくはないでしょうが，彼女はどこまでも謙虚です。

美貌も神様から与えられたもの。

有名になれたのも，仕事で成功出来たのも，あくまで神様のおかげ。

だから，それらを神様のことを多くの人に伝えるために使う。

女優業を通して，神様の性質（人間に対する愛）を表現するために使う。

有名人のSNSへの投稿などが話題になることがありますが，自己顕示欲を満たすためなのか，承認欲求を満たすためのものなのかと，何だか違和感を覚えることはありませんか？

自分の美しさを自分の欲求を満たすために使うのか，チェ・ジウのように周りを幸せにするために使うのか？生き方を考えさせられますね。

女性が主人公の聖書の物語

ところで，聖書には女性が主人公の素晴らしい物語がいくつかあります。

エステル記

チェ・ジウが言及しているエステルは，旧約聖書のエステル記の主人公です。エステル記は聖書の中でも人気のある書物で，ヘレン・ケラーは以下のようなことを言っています。

旧約聖書のエステル記。この単純で，ひどく素直な記述の中には，感動と畏敬の念を起こさせる部分がある。ユダヤ人の娘エステルが王妃となり，邪悪なペルシア王の前に立つシーンほど劇的な場面があるだろうか？自分の命が王に握られていることは，もとより承知だ。王の怒りから守ってくれる人はだれもいない。それでも女性としての恐怖を乗り越え，ユダヤ民族を守りたい一心で王に近づいて行く。この時，エステルの脳裏にあった思いはただひとつだけだった――『私が死んでも，私のひとりが死ぬこと。しかし，もし私が生き延びれば，わが民衆も生き延びることになる』

奇跡の人　ヘレン・ケラー自伝

ルツ記

ルツ記も女性が主人公のすばらしい物語です。ヘレン・ケラーは次のように言っています。

義母への献身で有名な女性。ルツの物語も感動的である。なんと東洋的な物語だろう！また，ルツ記に出てくる，素朴な田舎の人々の生活は，ペルシアの都となんと違うことか。ルツはあまりにも献身的でやさしい心をもっているから，波打つ麦畑の中で，借り入れの人たちに混じって立っている彼女を愛さないわけにはいかない。自分のことを顧みない，彼女の美しい心は，暗く残酷な現代の夜に，明るい星のように輝く。

奇跡の人　ヘレン・ケラー自伝

エステル記やルツ記は，短編ですので，簡単に読めます。

youtubeでも解説していますので，興味をもった方は，是非，聞いてみて下さい。