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マイケル・チャンとキリスト教の深い関係

こんにちは,法律事務所リベロ所長の渡辺です。
みなさんはマイケル・チャン氏をご存じでしょうか?
彼は元プロテニスプレイヤーで,史上最年少でのグランドスラム優勝の他フレンチオープン準優勝を3回経験する等輝かしい成績を残し,国際テニス殿堂入りもしています。
現在は錦織圭選手のコーチをつとめていることでも有名ですね。
そんなマイケル・チャン氏も敬虔なクリスチャンとして知られています。
彼のプレーとキリスト教にはどんな関係があったのでしょうか?
チャン氏とキリスト教との出会い

チャン氏はクリスチャンの一族に産まれました。
テニス好きの父の影響で,6歳の頃兄とともにテニスを始めました。
14歳のころ,祖母から聖書を読むよう渡されましたがそのときには興味を持てずにいました。
15歳のころ,プロに転向しましたが,人知れず様々な悩みを抱えていたそうです。
チャン氏は当時を振り返り「テニス選手としては成長していましたが,内面はまだ少年のままでした」,「自分は誰なのか,どこにいくのか。」等ひとり葛藤する日々を送っていたといいます。
そんな青年期のチャン氏を救ったのが,祖母から渡された聖書でした。
聖書を読み進めていくうちにチャン氏はこのように思うようになったそうです。
自分が永遠のいのちをもつために,キリストが死んだことの愛の大切さに気づいたのです。何が起きてもキリストは自分を捨てないことや,神が自分にどれほど生きてほしいと願っているかを感じた。そして,イエスに『私の心に来てください,私をあなたの目的のために変えてください』と祈った。それから私は主に従い,主のことを知ろうと決断したのです。
そして,16歳になり洗礼を受けました。
クリスチャンになったことによる心境の変化
チャン氏はクリスチャンになったことにより人生に変化があったといいます。
- 人としてどう振る舞うかについて変わった。
- 傷ついた人に対し以前より哀れみの心を持てるようになった。
- 何が正しくて何が悪いかと言うことについて,もっと確信を持てるようになった。
- (特に両親に対して)優しい言葉を選んで使えるようになった。
- イエスを知ってから人生のさまざまな出来事は偶然ではないこと,そして生きる意味を知った。

チャン氏は1996年USオープンに出場します。この試合は彼にとって世界ランク1位が懸かった重要な試合でしたが,敗れてしまいました。当時を振り返りこう述べています。
もちろん悔しかった。だが,大事なことは,神様は全てのことに目的を持っているということ。人は『ああなればよかった,こうなればよかった。』と思いがちですが,そうではない。そこまで到達するために様々な祝福を受けてきたのです。今もなお素晴らしいことが起こる。かつては勝ち負けに強くこだわっていましたが,信仰をもつことで考え方が変わっていきました。神が私をテニス選手として成功させてくれた理由はわかりません。しかし,人々にキリストを伝えるチャンスを与えてくれたことは確かです。
彼の場合,自分の計画というよりは,神の計画に焦点を当てた生き方をしています。
テニスで優勝しても敗退しても,いずれも,神様の計画で,その経験を通して,彼に最善の人生を歩むように導いて下さると考えているのでしょう。
何もやらずに勝利はない。・・・これは当然の真理です。
必死でやっても勝利は保証されない。・・・これも事実です。
必死でやれば,敗北からも最善が得られる。・・・これは神様を信じる者に与えられる恵みです。
ただ,一つのこと,すなわち,うしろのものを忘れ,前のものに向かって,身を伸ばし,キリスト・イエスにあって神が上に召して下さるという,その賞をいただくために。目標を目指して走っているのです
ピリピ人への手紙3章13-14節
聖書にこのような言葉があります。
神様は,神様を心から信じて勝利目指して必死に努力して,その経験を通して,神様の栄光を表すことを期待しているのではないでしょうか?
勝っても負けても祝福が用意されることを信じれば努力する勇気も出てきますね。
チャン氏は,トップ選手の試合では,8割は精神面で勝負が決まると言っています。勝つという強い欲望,プレッシャーでも落ち着いて,冷静にプレーできること,試合終了まで絶対に諦めないこと・・・初めから最後まで精神面での闘いです。
信仰に裏付けられたタフな精神力は,土壇場で,思いがけない力を発揮することもあるでしょう。
試合で諦めそうになった時,聖書の一言が闘う勇気を与えてくれることがあります。
アメリカのメジャーリーグでは,以下のような聖書のことばで,エネルギーを注入している 選手もいます。
イザ主は永遠の神,地の果てまで創造した方。疲れることなく,弱ることなく,その英知は測り知れない。疲れた者には力を与え,精力のない者には勢いを与えられる。若者も疲れて力尽き,若い男たちも,つまずき倒れる。しかし,主を待ち望む者は新しく力を得,鷲のように,翼を広げて上ることができる。走っても力衰えず,歩いても疲れない。
イザヤ書40章28-31
ラケットを持った伝道師

チャン氏は“ラケットを持った伝道師”ともよばれています。 引退後,スポーツ支援を通して,イエス・キリストの愛をつたえる「チャン・ファミリー財団」を設立しました。
同財団ではテニスの他,バドミントンやバスケットボールなどのトーナメント試合(クリスチャンスポーツリーグ)を主催しています。
チャン氏はこの活動を通して「人々にいい影響を与えていきたい。スポーツをすることで様々なことを学べるのです。目標に向かい頑張ること,謙虚さ,感謝のこころなどです。」と述べています。
最後にチャン氏が最も好んでいるといわれる聖書箇所をご紹介します。
神を愛する人々,すなわち,神のご計画に従って召された人々のためには,神がすべての事を働かせて益としてくださることを,私たちは知っています。
ローマ人への手紙8章28節